Jeans for Jesus - P R O


スイスのオルタナポップ4人組の2作目。


以前日本に住んでいたスイス人の友達から“Estavayeah”(前作に収録)をレコメンドされて以来ハマっていたら、今年に入ってUniversalからのデビューと言うサプライズをぶっ込んでくれました。本国のアルバムチャート(4/9付)でも初登場14位をマークしており、上々な滑り出しを見せているようです。
先行シングルの“Dr letscht Popsong (Gäubi Taxis im Sand)”は、そんな彼らのメジャー進出に対する皮肉さえ感じるようなトロピカルハウス〜EDM路線で、垢抜けすぎない塩梅の力加減が丁度良い。ボーカルのユルさや言語的な響きも起因してるのかも。Youth Lagoonの楽曲"17"のカバーが収録されているのも聴きどころのひとつ。



歌詞についてはちんぷんかんですが、ただでさえ言語体系が複雑なスイスドイツ語のうち、ベルン方言を扱っているようです。日本語に例えるなら極端な話、東北弁や沖縄方言(うちなーぐち)でEDMソングを歌うようなもんなのかな。そう考えると不思議だな。



アルバムは全18曲ほぼノンストップで、配信版だと本編に加えてインストゥルメンタル版も付いてくる大盤振る舞い。オケだけでも充分に聴かせるものになってるのが地味に凄い。邦楽(特にシングル盤)においてはインスト収録は当たり前、みたいなところはあるけど、洋楽でしかもアルバム丸ごと収録してくれるのは大変貴重です。
前作で言う“Kapitalismus Kolleg”あたりの、チープなビートにラップを乗せたようなヘンテコな楽曲が少し恋しくもあるけど、その数年後にここまで完成されたポップアルバムをメジャーレーベルから出す天邪鬼さにやられました。



ちなみに本作のリリースに合わせて香水が作られているようで(ジャケにも採用されてます)、単品での販売に加え、アルバムCDの限定盤にもサンプルが付いてくるとのこと。ちょっと嗅いでみたい気もするので注文しました。今のところ日本での購入ルートが直接本人にメールする以外無さそうなのと、送料がCDの値段の倍くらいするのを何とか頑張れば買えます!



Jeans for Jesus - P R O

http://jeansforjesus.net/