Song of the Year 2012 (10-1)

【こちらもどうぞ】
Song of the Year 2012 (20-11)
EP of the Year 2012 (5-1)
Album of the Year 2012 (10-1)




10. Queen of Hearts - Neon

Red Blooded Women(2010年に解散したガールユニット)の元メンバーで、昨年よりソロ活動を開始したUKのエレポップシンガーQueen of Heartsの両A面シングルより。
Black Cherry期のGoldfrapp(言ってしまえば"Strict Machine")やSam Sparroの"Black & Gold"あたりを彷彿とさせる、ダークで妖しいエレクトロナンバーです。
両A面のもう1曲、Stefan Storm(Sound of Arrows)プロデュースの"Tears In The Rain"もおすすめ。



9. Stoffer Og Maskinen - Kærestebrevet
(English: The Love Letter)

デンマークコペンハーゲンの男性デュオによるアルバムリリース後初のシングル。イントロからもろメインストリーム風のベタなシンセリフで攻める新境地を見せておりますが、音色自体はそこまで派手派手しいわけではなく、彼等の持つ元々の音楽性に寄り添うような使われ方をしているように聴こえます。そしてこれがまた絶妙な相性。エレクトロ寄りにシフトしながらも前作の流れを引き継いだ良曲です。



8. バニラビーンズ - チョコミントフレーバータイム
(Vanilla Beans - Chocolate Mint Flavor Time)

イントロだけでもう100点満点!アイドルとしてのバニラビーンズの見せ方としてはこの楽曲が一番はまっていると思います。作詞:木の子、という点においても、ユニット名とも若干リンクするような楽曲コンセプトに仕上げている辺り、ポイントが高いです。
MVも「北欧の風に乗ってやってきた」という当初の設定をより意識した作りで非常に巧く出来ており、"ニコラ" 以来の傑作と言える一曲。
シングル初回盤に収録されている大滝詠一"1969年のドラッグレース"のカバーも良かったなあ。



7. Marina and the Diamonds - Homewrecker

「スウィング/シャッフル調のリズム」+「歌詞のラップ(あるいはリーディング)」+「エレポップ」という個人的に好みな要素を持つ楽曲をマリーナ嬢がやってくれた、という点でアルバムの中でも特にお気に入りな楽曲です。




6. Linda Sundblad - Det E Som Det E
(English: It Is What It Is)

全編スウェーデン語歌唱のEPより。
EP of the Yearのほうにも少し書いておりますが、彼女の声は流行のエレクトロポップよりも、これくらい優しげのある楽曲の方がより似合う、ということを再確認した一曲。




5. Little Boots - Headphones

歌モノながら完全フロア仕様の"Shake", 90年代ピアノハウス系の
"Every Night I Say A Prayer"と大人しめなシングルが続くなあと思っていた所でイケイケなディスコチューン。きました。攻めの姿勢を見せた所でそろそろアルバムをお願いしたいところです。
特にサビの歌詞が印象的で、"I wear my headphones at the disco"なんか、元々YouTubeテノリオンを弄る様子をアップロードするようなインドア少女であった彼女だからこそ書けるフレーズなのではないかと思います。



4. Balduin - Change

今年は新作EP "People Do Buy Music..."やハープシコード楽曲集のリリースなど盛んな制作活動を展開したスイスの宅録王子ことBalduinさん。春先に届けられた本作は、60年代辺りのソフトロックやネオアコにも通ずる音作りと、心の琴線に触れる泣きのメロディーが絶妙に絡む3/4拍子の名バラードです。
シングルとしてのリリースは珍しいのですが、それくらい渾身の出来であったということでしょう。





3. Icona Pop - We Got The World

歌い出しのユニゾンからグッと引き込まれるど真ん中パーティーアンセム系エレクトロチューン。曲タイトルも含め、今年の彼女達の躍進を象徴するような一曲のように思えます。



2. きゃりーぱみゅぱみゅ - CANDY CANDY
(Kyary Pamyupamyu - Candy Candy)

"PONPONPON"や"つけまつける"程のインパクトは持ち合わせていないながらも、何回も聴いてしまう不思議。
ただ単に楽しくて幸せで甘いだけではない、わがままで不安定な思春期の女子の幻想のようで少しゾッとするような、でも何かふわふわしてて良い曲だなあ。と、バックで聴こえる微かに哀しげな音に聴覚を潜り込ませると、とんでもないメランコリーに浸ることができます。



1. AlunaGeorge - Your Drums, Your Love

既に各所で注目の的ですが、Island/Def Jamと契約を発表し、6月にアルバムリリース予定しているとのことで、間違いなく2013年の重要アーティストとなるであろうUKの男女デュオAlunaGeorgeのシングルが今年の一曲です。
グリッチの効いたポスト・ダブステップに90年代のR&Bのフレーバーを混ぜ込んだようなサウンドプロダクションと、Aluna嬢の舌足らずでキュートなボーカルスタイルとのギャップが彼等の持ち味ですが、とりわけこの楽曲は過去のリリース作と比べてエモーショナルな王道ラブソング的な趣で、初聴でグッと持ってかれました。
アルバム楽しみだなあ。