Song of the Year 2012 (20-11)
今年のソングオブザイヤーは洋邦ごちゃまぜでいきます。
Little Bootsに次ぐ2010年代の才女現る。
初期のマドンナが現代にタイムスリップしたようなビジュアルとサウンドで80sエレポップ懐古主義者を虜にする、イギリスのシンガーソングライターRonika嬢です。
昨年リリースの両A面シングル"Only Only"と"In The City"が、どちらも音の作りからMVからもう何もかもがことごとくツボで、光の速さで射抜かれてしまいました。Red Bull Music Academy出身ということもあり、サウンドプロダクションも折り紙付き。
19. Marsheaux - Inside
アウトテイク/未発表曲/デモトラック集"E-bay Queen Is Dead"より。公開当初は"Thirteen/True"という仮タイトルでした。
今年のMarsheauxといえばまさかの由紀さおり"夜明けのスキャット"のリミックスで一時的に日本にその名を轟かせ、誰も想像し得ない予測不可能な動きを見せておりました。まさかこんな形で彼女と日本が繋がろうとは…。
それよりもニューアルバムはまだですか!(机を叩きながら)
18. Krause - Something Smells Fishy
メジャー1st "No Guts No Glory"から早3年、オランダ出身のライオットガールKrause嬢が久々に自身の音楽活動を再開。
来年リリース予定のアルバム"Tenderfoot"からの先行シングルとなる本作は、同タイトルのiPhone用ゲームアプリと連動した楽曲となり、ビデオゲーム風サウンドをちりばめたエレクトロパンクです。
17. Bertine Zetlitz - Electric Feet (feat. Samsaya)
こちらも久々、約5年振りのカムバック。
流行を意識したサウンドですが、全体的に北欧エレポップの息がかかっており、あっさりとしたサウンド。アルバム自体は総じて若干物足りない印象ですが、こちらのタイトルトラックは良い感じ。
16. 東京事変 - sa_i_ta
(Tokyo Incidents - sa_i_ta)
結成当時より地味に追いかけてたので解散はとても残念ですが、スタジオアルバムとしてはラストとなる"color bars"収録の本ナンバーは、このバンドにしては珍しく洋楽インディーの潮流を汲んでおり、個人的には非常〜に好みです。浮雲さん良い仕事!最後の最後にこういう曲を持ってきちゃうなんてずるいや。
15. 2NE1 - I Love You
敬遠気味なK-POPの中でもこの曲がずば抜けて耳に残るのは、洋楽(それもUSでなくUK←ここ重要)のエレクトロポップに近い、懐かしさと哀愁を帯びたサウンドプロダクションに由来すると考えられます。
事実、Popjusticeなど海外の主要音楽ポータルサイトでも取り上げられており、K-POPというジャンルが(Gangnam Styleのような色モノ的でない側面で)世界に通用するクオリティを持っていることを証明できる楽曲のひとつであることは間違いないです。
14. Parallels - Days of Summer
前作"Visionaries"では《New Order meets early Madonna》などと称されておりましたが、そのサウンドの要(おそらく)であったCameron Findlayの脱退は、色々な面でParallelsというユニットの方向性に大きな変化を与えたようです。
2ndアルバム"XII"を聴く限り、前作に見られるような特徴的なボコーダーボイスが消え、アナログな質感の生音重視な音作りから一変して、音像に透明感が出て、ボーカルのHolly嬢の声がより映える仕上がりになっています。
ちなみにFindlay氏は脱退後よりKontravoid名義でソロ活動を開始しており、同名のデビューアルバムもリリース済み。
これら全てを改めて聴いてみると、 "Visionaries = XII + Kontravoid" だったんだなあと再認識させられます。
13. Kate Boy - Northern Lights
11月、YouTubeで突如としてMVが公開され、瞬く間に音楽関係者の間で知れ渡り、2013年期待の新人No.1とまで囁かれるスウェーデンの謎多きエレクトロポップユニット。
ほんっっっとスウェーデンはこの手のマーケティングに強いなあ。無論、曲やMVの水準の高さが土台として出来上がっているからここまで話題になるのでしょうが、いやしかし、下半期一番のダークホースでした。
来年の動きに要注目です。
12. 私立恵比寿中学 - 放課後ゲタ箱ロッケンロールMX
(Shiritsu Ebisu Chūgaku - Houkago Getabako Rock'n'Roll MX)
個人的に今年は彼女達のパフォーマンスを生で2回見る機会(レコ発ライブとクローバーEXPO)があったのですが、個々のキャラクターや動きを追っているうちに、いつの間にか好きになっていました。
そしてメジャーデビューシングルにあたる「仮契約のシンデレラ」に収録された楽曲はどれも秀逸でした。その中のひとつがこの曲。MVに度肝を抜かれてしまいました。アイドルを撮っているという意識が良い意味で感じられなくて大好きです。
11. Perfume - Spending All My Time
レコード会社移籍、世界デビュー、アジアツアーなど今年は(今年も?)大きな話題に事欠かない1年となったPerfumeですが、今作はとにかく音の厚みがすごい。飽きずにヘッドフォンでインストを聴いてばかりいました。
「ライブでしかやらない」と言いつつ、(敢えて)MVや振付けにおいてミニマルな身体表現を用いる辺りも挑戦的。